【大学の学び】東大の授業科目4種類を私の履修全公開で紹介

東大のナカ
大学ってどんな感じの授業があるのかな?
良く「必修」とか聞くけど、どういうこと?
初めは全員が教養を学ぶ東大って、具体的にどういう授業を展開してるの?
これらの疑問全てに、現役東大生がお答えします!
しかも、具体的な科目名を全て公開!

今回は、大学での学び(授業)とはどういったものかというのを、東大前期課程の科目を紹介しながら解説します。

東大を目指す人にとっては非常に興味深い内容になっていると思いますし、東大以外を志望する方にとっても、大学の学修制度の基本を押さえるのに良い情報だと思います。

Sponsored Links

大学での授業ってどんな感じ?

みなさんも、「単位」という言葉をどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。

大学では、自分でこの「単位」を取りに行くという姿勢で学びに向かうことになります。

一部単位制の高校もありますが、多くの高校では、時間割が決まっていてそれに従って授業を受ける形だと思います。

ですが大学はそうではなく、開講されている授業の中から自分で受ける授業を選んで受講し、テストやレポートなどで学習成果を授業者にアピールすることで単位がくる、という仕組みです。

そして一般的には約130単位を4年次終了までに修めていれば卒業できることになっています。

つまり、授業者ごとに「この曜日のこの時限に開講します」というのが発表されていて、自分でどれを受けるかを決めて時間割を組み、授業に臨むというわけですね。

ちなみに、大学の授業は週1回の開講が基本というのも覚えておくと良いと思います。

高校では「数学が毎日ある」なんてことはザラ(学習指導要領でそういった感じに決まっている)ですが、大学では1つの科目は週1回の場合が多いです(例えば月曜日2限など)。

 

では受講する科目は自分で100%自由に選べるかと言うと、多くの場合(恐らく全ての大学で)そうではありません。

そこに「科目区分」が絡んできます。即ち大学の授業科目は全てが同じ扱いではなく、いくつかにジャンル分けされています。

ここからは東大前期課程の科目区分についてお話ししていきます。

「前期課程」って何?と言う方はこちらをお読みいただくと疑問は解消すると思いますが、知らなくても大きな問題はありません。

関連展示

【実体験含む】東大の学部学科:前期教養学部って何? | 現役東大生Studium

東大にはどんな学部・学科があるのか。そして東大の特色「(前期)教養学部」とは何者か。現役東大生が、全学部を紹介&教養課程について実体験を交えて詳細に解説!教養課程にはこんなメリットがある、逆にこんなデメリットがあるなど、内部にいるからこそ分かる限定情報満載!

また、東大以外でも大枠は同じと思いますので、東大受験者以外の方も引き続きお読みいただくと良いかと思います。

東大前期課程の授業科目

東大(前期課程)では次の4つの科目区分が存在します。

  • 基礎科目
  • 展開科目
  • 総合科目
  • 主題科目

一つずつ見ていきましょう。

基礎科目

「基礎科目」は(中略)多様で広範な専門分野選択において通用する基礎的な知識・技能・方法を習得するためのものである。

東京大学教養学部前期課程『履修の手引き』より引用

基礎科目はいわゆる「必修科目」です。

つまり、「これは絶対に修めなければいけません」という科目。

文科生なら法、経済といった科目、理科生なら数学、物理学、さらには実験科目といったものが基礎科目にあたります(科類によって異なります)。

また、英語や第二外国語は(留学生など特殊な例を除き)全学生共通で必修です。

展開科目

「展開科目」は、基礎科目での学びをさらに自ら主体的に展開させるための素地となる能力を涵養し、専門的学びへの積極的な動機付けを図るためのものである。

東京大学教養学部前期課程『履修の手引き』より引用

すみません、展開科目を私は履修していないので詳しいことは分かりません。

ただ各種文書を読む限り、「ゼミナール」、略して「ゼミ」と言って、少人数で学生が発表したり議論したりするのを主軸とする科目であるようです。

しかし私が履修していないことからも分かる通り、この科目は受講しなくても構いません。

自分の興味のある分野の授業があれば受ける、というスタンスで問題ない科目区分です。

総合科目

「総合科目」は、現在において共有すべき知の基本的枠組みを多様な角度・視点から修得して、総合的な判断力や柔軟な理解力を養うためのものである。

東京大学教養学部前期課程『履修の手引き』より引用

何やら難しい説明が書いてありますが、分かりやすく言えば、「総合科目」が「基礎科目」の次に重要な科目です。

教養学部の教養学部たる所以がこの総合科目にあると言って良いです。

上に挙げた通り、基礎科目は言ってみれば自分の専門分野の授業なわけですが、理科生が例えば経済学を学べたり、逆に文科生が相対性理論を学べたりするのは総合科目によってです。

もう少し詳しく説明すると、総合科目は以下の7系列にさらに分けられます。

  • L系列(言語・コミュニケーション)
  • A系列(思想・芸術)
  • B系列(国際・地域)
  • C系列(社会・制度)
  • D系列(人間・環境)
  • E系列(物質・生命)
  • F系列(数理・情報)

例えば理科一類の学生は「L系列から3単位、A~D系列から2系列以上にわたって6単位、E・F系列から2系列にわたって6単位」は最低でも取りなさいという制約はあるのですが、これを満たしさえすればあとは完全に自分が受けたい授業を受けることができます。

科類ごとのこういった制約については、別の機会に詳しくお話しします。

また、このあと私(理科一類)はどのような科目を履修したかと言うのを全て紹介しますから、そこでより具体的なイメージを持てるかと思います。

主題科目

「主題科目」は、多種多様な専門分野の教員が、領域横断的、萌芽的、先端的テーマや時宜を得たトピックを設定し、学生の主体的関心に基づく参加を求めることで、多様な専門分野と学問的アプローチ、最先端の知に接する機会を提供するものである。

東京大学教養学部前期課程『履修の手引き』より引用

東大生宛の冊子は日本語が難しいですね(笑)。

「主題科目」は、要は自由研究のような授業です。

各教員が好きなテーマについて講義したり、学生に体験させたりする科目です。

ちなみに私は今話題の「量子コンピュータ」にかかわる講義を、工学部の先生から受けました。

基礎科目や総合科目よりも実際の研究に近かったり発展的だったりする内容を扱うものとイメージしておけば良いと思います。

私の履修した科目全公開

ここまで各科目区分について長々と紹介してきましたが、なかなかイメージがつかみづらいと思うので、私が履修した全科目を公開します。

講義名だけの紹介になってしまいますが、名前からおおよその中身は想像できるのではないかと思います。

それでは、私が前期課程の2年間で履修した科目(総単位数:81)は以下の通りです。

※ページが長くなってしまうのでリストを折りたたんでいます。科目区分をクリックすると展開できます。お使いのブラウザによっては初めから展開されているかもしれません。

基礎科目
英語一列①
英語一列②
英語二列W(ALESS)
英語二列S(FLOW)
フランス語一列①
フランス語一列②
フランス語二列
情報
身体運動・健康科学実習Ⅰ
身体運動・健康科学実習Ⅱ
初年次ゼミナール理科
基礎実験Ⅰ(化学)
基礎実験Ⅱ(化学)
基礎実験Ⅲ(物理学)
基礎実験Ⅳ(物理学)
数理科学基礎
数理科学基礎演習
微分積分学①
微分積分学②
線型代数学①
線型代数学②
数学基礎理論演習
微分積分学演習
線型代数学演習
力学A
熱力学
電磁気学A
構造化学
物性化学
生命科学
展開科目
(無し)
総合科目
L系列(言語・コミュニケーション)
英語中級(クラス指定ターム型)
英語中級(クラス指定セメスター型)
A系列(思想・芸術)
日本語日本文学Ⅱ
B系列(国際・地域)
(無し)
C系列(社会・制度)
日本国憲法
経済政策
D系列(人間・環境)
人間行動基礎論(理科生)
身体運動メカニクス
E系列(物質・生命)
振動・波動論
量子論
宇宙科学Ⅰ(理科生)
有機反応化学
解析力学
相対論
F系列(数理・情報)
基礎統計
ベクトル解析
微分積分学続論
常微分方程式
計算の理論
主題科目
全学自由研究ゼミナール (物理学汎論)

 

「基礎科目」の欄を見てもらえると分かる通り、理科生は理型科目が必修になっています。

それに対して、例えば「総合科目A系列」には「日本語日本文学Ⅱ」という科目があります。

これは夏目漱石の小説『道草』を3か月かけて精読するという授業でした。

他にも、「総合科目C系列」には「日本国憲法」「経済政策」という文型寄りの授業があります。

もちろん総合科目で理型の授業も受けることはできて、「E系列」「F系列」がそれにあたります。

このように、総合科目の多様さによって東大では様々な知に触れることができるようになっているのです。

東大の授業科目のイメージ、少しはつかんでいただけたでしょうか。

Sponsored Links

まとめ

以上、大学の授業の全体的な話、そして東大前期課程の科目区分について解説してきました。

大学での学びは、高校までのそれよりもはるかに自由度が高いです。

特に東大では、その気になれば理型の学生が文型並みの経済や法の知識を身につけることだって可能です。もちろん、逆もまた然り。

これをお読みになっている受験生の方は、大学での素敵な学びを夢見てこれからも頑張ってください!

応援しています。

Sponsored Links

Sponsored Links