【点数UP】ケアレスミスの原因と、ミスを減らす対策6選
お読みいただいてありがとうございます、東大大学院1年の吉田です。
今回は、数学のケアレスミス対策についてお話していきます。
みなさんも、ミスで損をした経験が何度かはあるのではないでしょうか?
特に数学では、1行目の式でミスしてしまったら、そのあとが全滅、なんてことにもなりかねません。
僕ももともとはミスが多い人間でした。
ですがそこから対策をして、センター試験(現・共通テスト)の数学は、1つもミスをせずに乗り切ることができました。
そこで今回は、ケアレスミスの主な原因と、ミスを防ぐための対策を紹介していこうと思います。
ケアレスミスの原因
まずはざっと、ケアレスミスの主な原因を見ていきましょう。
ぜひ、自分はどうかな?と考えながら読んでみてください。
途中計算を省略しすぎている
一番大きな要因がここにあるのではないかと思います。
頭の中で暗算をしていると、その計算も、そしてそのほかの部分も間違う可能性が高くなります。
たとえば、\((x^3+1)^2\)の展開を考えてみましょう。
途中を丁寧に書くと、\((x^3)^2+2x^3+1\)となって、答えは\(x^6+2x^3+1\)です。
これをすべて暗算でやろうとすると、\(x^5+x^3+1\)なんて計算になりかねません。
\((x^3)^2\)の部分を間違えていますし、そこの計算に気を取られて、簡単な\(2x^3\)の\(2\)を忘れてしまうわけです。
もちろんこれは極端な例ですが、途中計算を丁寧に書かないと、いろいろなところにその影響が及んでくるのです。
問題文の読み間違い
問題文を読み間違えることで起きるミスもあります。
あるいは、問題の式を写し間違えてそのまま計算を進めてしまう、というパターンもあるでしょう。
大学入試では、問題文を読み間違い・写し間違いは、0点になる可能性が高いです。
なぜなら、読み間違いや写し間違いによって、難易度が極端に高くなったり低くなったりするからです。
そうなるとほかの受験生と公平に比べるのが難しくなります。
ですから、慎重に問題を読むことを心掛ける必要があります。
字が汚くて0と6などを見間違える
これはどちらかというと、普段から字を丁寧に書く癖がない人、あるいは字が小さい人に多いパターンです。
でも字がきれいな人でも、試験の残り時間が少なかったりすると、ついつい雑な字になってしまうこともあるでしょう。
焦り
試験時間が残り少ない、前の科目がうまくいかなかったから絶対にここで挽回しなければならない、…。
そういった焦りの状況でも、ミスは起きやすくなります。
ミスは時間がないから起こるのではなく、焦っているから起こるのです。
頭が十分に働いていない
睡眠不足や集中不足で頭の働きが鈍っていても、ミスは多発します。
ある研究によると、睡眠不足の脳は、お酒に酔った状態に近いとも言われています。
アルコールを摂取した後は、車の運転は禁止。
それくらい、酔いというのは頭の働きを鈍らせるということです。
そう考えると、それに匹敵する睡眠不足の状態が、いかにテストに向いていないかがわかるでしょう。
さて、ミスの主な原因を5つ見てきましたが、いかがだったでしょうか。
多くの人は、1つではなくいくつかの要因が自分にも当てはまるなと感じるのではないかと思います。
では次に、ミスを防ぐ方法についてみていきましょう!
ケアレスミスを防ぐ6つの対策
自分のミスのパターンを知る
まずは、「ミスと向き合う」ということがとても大切です。
毎回、「あーまたミスしちゃった」で終わっていませんか?
それでは残念ながら、ミスを減らすのは難しいといえるでしょう。
ミスを減らすために大事なのは、「どうしてミスをしたのか」「自分はどんなミスをしやすいのか」ということを知ることです。
まずはミスを軽く見ないで、しっかりと向き合うことから始めましょう。
見直し(検算)
見直しは、ミスをその場で防ぐためのとても効果のある対策です。
しかも見直し(検算)をすると、計算量が2倍になりますよね。
そうすると、長い目で見ると計算が速くなることも期待できて、実は見直しというのは一石二鳥なのです。
因数分解と展開など、逆の操作ができるものは、それで検算をするのがいいでしょう。
そして見直しを短時間で終わらせるためには、自分のミスのパターンをもとにすることが大切になってきます。
たとえば平方完成でよく間違えるのなら、ほかの部分は軽く流して、平方完成のところをじっくり検算するのがいいでしょう。
2次方程式の解の公式がうろ覚えなら、もとの式に解を代入して確かめることができます。
全部をきっちり見直ししていたら時間が足りませんが、こういうふうに、ピンポイントで時間を使えば、効果的にミスを減らせるわけです。
計算過程は丁寧な字で書く
計算を丁寧な字で書くことで、自分の字を途中で読み間違えることは少なくなります。
さらに、実は計算スペースを広く確保するということも大切です。
理由は2つあって、1つ目は、狭い余白に小さい字で書いていては、読み間違うリスクが高くなるということ。
もう1つは、計算が長くなった時に別の場所に移ることを防ぐためです。
みなさんも、計算スペースが足りなくなって、離れたところに「ジャンプ」して続きを書いた経験はありませんか?
こういうジャンプが起こると、そこでミスが多発します。
式を写し間違えたり、項をいくつか飛ばして計算してしまったりするわけです。
ですから、大きいスペースに丁寧に字を書くことが、大切になります。
焦りに気づいて落ち着く
前の章で、焦るとミスをしやすくなるという話をしました。
では焦ったときにどうすればいいのかというと、まずは「自分は焦っている」と気づくことが大事です。
そうすると一段視点が上がって、焦りに対処できるようになります。
自分の焦りを認識できたら、深呼吸などで、気持ちを静めるといいでしょう。
「今自分は焦っている。でも大丈夫。そんなに焦ることはない。きっとうまくいく」というように、心の中で唱えるのも効果的だと思います。
試験前に甘いものを食べる
これは僕が先生から教わった方法です。
甘いものを食べると、血糖値が上がります。
そうすると、脳に、エネルギーである糖を多く届けられるのです。
実際に僕も、チョコレートを食べたり、オレンジジュースを飲んだりして、脳のコンディションを整えることを意識していました。
本当に脳の働きが良くなるのかはわかりませんが、試してみる価値はあると思います。
よく寝る
頭を働かせるために、試験の前の日はしっかり眠ることが大切です。
僕は、いい睡眠は検算よりもよっぽど効果的なミス対策になると思っています。
なぜなら、脳のパフォーマンスは、すべての土台となるものだからです。
睡眠不足の状態で検算をしても、その検算すら間違ってしまうかもしれないわけですよね。
ですから、テストの前日は早めに勉強を終えて、しっかり睡眠時間を確保することが大事になります。
そしてそこから逆算すると、勉強はテストの2日前にほとんど終えるようなペースで進めるのが重要ということです。
まとめ
以上、ケアレスミスの原因と対策について見てきました。
まとめると、ケアレスミスの原因は
-
途中計算を省略しすぎている
-
問題文の読み間違い
-
字が汚くて0と6などを見間違える
-
焦り
-
頭が十分に働いていない
対策は
-
自分のミスのパターンを知る
-
見直し(検算)
-
計算過程は丁寧な字で書く
-
焦りに気づいて落ち着く
-
試験前に甘いものを食べる
-
よく寝る
です。
ケアレスミスは放っておいたり、「気をつける」で済ませたりしているうちは、減ることはありません。
この記事を参考にしてしっかりとミスに向き合い、改善していってみてくださいね。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
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