【あなたは?】高校化学が苦手な人3つの特徴

お読みいただいてありがとうございます、東大大学院1年の吉田です。
今回は、「化学が苦手な人の3つの特徴」についてお話ししていきます。
化学は、苦手な人はかなり苦手ですよね。
「モル」のあたりから怪しくなってきた、という人も多いと思います。
一方、周りを見てみると、クラスメイトの中には、問題をサクサク解いてしまう人もいませんか?
この違いは、どこから生まれるのでしょう。
「自分はなんで苦手なんだろう?」という分析に、ここに書いた話を活かしていただけたら嬉しいです。
化学が苦手な人の特徴
化学が苦手だという人には、パターンがあります。
その特徴は、
- 現象のイメージがない
- 演習量が足りない
- 計算力が足りない
の3つ。
このうち、どれかに当てはまると、化学は苦手になりがちです。
ご自身はどうでしょうか。
各項目について詳しく説明するので、読みながら考えてみてください。
特徴1.現象のイメージがない
「化学なんて、もうわけわかんない!」という原因の多くは、計算問題が分からないということだと思います。
暗記事項では「覚えられない」はあるにしても、「分からない」はあまりないはずです。
ですがその計算問題も、「現象をイメージする」ということができれば、驚くほど簡単になるのです。
ビックリするかもしれませんが、イメージさえできてしまえば、化学の計算問題なんてほとんど算数です。
周りの、化学が得意な人にぜひ聞いてみてください。
「そうだよね」という人が多いと思います。
例えば酸と塩基の中和の問題。
「1.0 mol/Lの塩酸」なんて書いてあった時に、「H+が1.0 mol/Lだな」と、すぐに浮かびますか?
「うわ、めんどくさい話だ」と思った方もいるかもしれませんが、これは塩酸HClが「電離」することをイメージできていれば簡単なことです。
つまり、HClは、H+とCl–に分かれるんです。
1つのHClがH+とCl–1つずつに分かれるわけですから、HCl5個を入れたら、その5個は分裂して、H+5個(とCl–5個)が生まれるはずです。
水の中にH+とCl–が漂っている様子をイメージできているのではないでしょうか?
ところが実際には、5個なんて少なすぎて、無いに等しいようなもの。
現実では6×1023個くらいの分子を扱っていて、それを「1 mol」と名付けたというわけですね。
とはいえ、一応この6×1023個クラスが現実なのですが、「5個」の方がイメージしやすかったと思います。
そんな風に、まずはミクロレベルで起こっていることをイメージするのが大切です。
その際、理解しやすい小さい数で考えてみると分かりやすい、ということです。
HClの電離のイメージさえできてしまえば、例えばNaOHを加えてH+とOH–がくっつく様子も、簡単にイメージできると思います。
問題文の日本語を頭の中の画像・映像に「翻訳」することが、化学のコツです。
特徴2.演習量が足りない
イメージとともに大事なのが、演習量です。
というより、たくさん問題を解くことで、イメージ力がついてくると言ってもいいかもしれません。
勉強、特に理系科目では、「わかる」と「できる」は別物です。
つまり、「理解はできているけれど問題が解けない」といったことが、頻繁に起きるんですね。
みなさんにも、そんな経験はありませんか?
その溝を埋めるのが、問題演習。
授業や教科書である程度理解→問題を解く、を繰り返す。
シンプルですが、これが化学上達の道です。
成績が良い人ほど、この地道な勉強を確実にこなしているものです。
加えて、化学では、暗記にも問題演習は効果的です。
暗記では「インプット」と「アウトプット」が大切という話を、どこかで聞いたことはないでしょうか。
覚える→問題を解く→覚えていなかったものを覚え直す→…という流れが、暗記の王道です。
特徴3.計算力が足りない
化学は計算が大変(笑)。
理系科目の中で最も細かい計算をすると言っても良いと思います。
「計算力が大切」ということは、多くの方が気づいていることでしょう。
ですが一口に「計算力」と言っても、そこには大きく分けて2つの力があると思います。
その2つは、
- 計算の速さ・正確さ
- 計算の持久力
上記の通り。
1番目は、「いわゆる計算力」ですよね。
計算の速さや正確さというのは、もちろん大切です。
計算の速さが、問題を解く速さに大きく関わってきます。
ですがそれだけでなく、入試レベルになると、2番目に挙げた「持久力」も重要になってきます。
入試となると、多くの場合、試験時間は60分以上になると思います。
それだけの時間、細かい計算をこなす体力があるでしょうか。
「初めの20分は調子いいけど、その後はミスが多くなってくる」といった状態では厳しいわけです。
計算力のこの面も合わせて、考える必要があります。
こういったことを踏まえると、日ごろの勉強で大切なのは、「計算を面倒くさがらない」ということです。
計算が苦手だから計算練習をしようとか、そういったことは必要ありません。
「問題で出てくる計算を、面倒がらず、ちゃんとこなす」これを繰り返すことで、計算の速さ・正確さは見についてくると思います。
そして、それを繰り返すうちにだんだん計算が面倒ではなくなります。
こうなったら、計算体力もついてきたと言っても良いでしょう。
理論・無機・有機、分野別の勉強法は?
最後に、少しだけ補足です。
上で「化学が苦手な人の特徴」を書いてきましたが、「それは分かったから、今度は具体的な勉強法を知りたい」という方も多いと思います。
そんな方に向けて、理論・無機・有機の分野別に勉強法をまとめました。
こちら↓からどうぞ。

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「もうこれ以上文章を読むのは面倒だな」という方のために要約だけ書いておくと、
- 理論→言葉の定義を覚えて現象をイメージ
- 無機→量をこなして暗記マスターになれ
- 有機→演習と暗記の両輪
こんな感じです。
まとめ
以上、化学が苦手な人の特徴についてお話ししてきました。
まとめると、
- 現象のイメージがない
- 演習量が足りない
- 計算力が足りない
この3つです。
「自分はこれに当てはまるな」というのが見つかった方は、それを克服するべく頑張ってください!
応援しています。
上で紹介した記事も参考にしていただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
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