【科学的】「脳の時間割」を知って効率的な勉強計画を!
みなさんは、どんな時間帯に勉強しているでしょうか。
学校のない日、1日をどういう時間割で過ごしていますか。
実は、脳には時間によって得意、不得意な作業があり、言わば”脳の時間割“が誰にでも存在しています。
つまりこれを知れば、数学はこの時間に勉強するのが良い、英語ならこの時間、といったように、勉強の効率を高めることができるのです。
今回はその脳の時間割とともに、勉強の効率を高める時間の使い方も紹介していきます。
脳の時間割
『頭がよくなる眠り方』(菅原洋平 著、あさ出版)によると、脳は、起きてから12時間以上経つと働きが鈍くなっていきます。
朝6時に起きる人なら夜6時、7時に起きる人なら夜7時ですね。
これよりも遅い時間よりは、この12時間以内にした作業の方が効率が良いということです。
しかし、学校がある日はなかなかこれを活用するのは難しいでしょう。
ですが休みの日なら、日中に集中して勉強して、夜はテレビを見たりお風呂に入ったりしてのんびり、という生活ができそうです。
起床から12時間後までの時間に脳がどんな状態をたどるのか、それをまとめたのが、下の表です。
起床1時間後 | 前日の記憶が睡眠中に整理され、整理作業が終わった状態 |
---|---|
起床2時間後 | 男性ホルモンのテストステロンの分泌が高まり、重要な決断ができる |
起床3時間後 | 記憶力が高まる |
起床4時間後 | 最も頭が冴える |
起床5時間後 | メンタルが最もタフ |
起床6時間後 | 気分が良くなる |
起床7時間後 | 目と手の協調能力が高まる |
起床8時間後 | 睡眠物質の影響で最も頭の働きが鈍くなる |
起床9時間後 | 気分が安定する |
起床10時間後 | 記憶力が高まる |
起床11時間後 | 体の動きが最も活発で、元気 |
起床12時間後~ | 集中力が低下し、頭の働きが鈍くなってくる |
出典:『頭がよくなる眠り方』
各勉強に最適な時間帯
最も気になるのは、この脳の時間割を勉強にどう活用するかということです。
先程の表のうち、勉強に活かせそうな脳の特徴はこういったところでしょうか。
起床1時間後 | 前日の記憶が睡眠中に整理され、整理作業が終わった状態 |
---|---|
起床2時間後 | 男性ホルモンのテストステロンの分泌が高まり、重要な決断ができる |
起床3時間後 | 記憶力が高まる |
起床4時間後 | 最も頭が冴える |
起床5時間後 | メンタルが最もタフ |
起床6時間後 | 気分が良くなる |
起床7時間後 | 目と手の協調能力が高まる |
起床8時間後 | 睡眠物質の影響で最も頭の働きが鈍くなる |
起床9時間後 | 気分が安定する |
起床10時間後 | 記憶力が高まる |
起床11時間後 | 体の動きが最も活発で、元気 |
起床12時間後~ | 集中力が低下し、頭の働きが鈍くなってくる |
記憶力が高まる時間帯には古典や英語、社会など暗記を伴う勉強、頭が冴える時間帯には数学や理科など思考力が必要な科目に取り組むのが良いでしょう。
また、気分が良くなる時間は、苦手だったり嫌いだったり教科に取り組む絶好のチャンスです。
頭の働きが悪くなる時間帯は思い切って休憩するのもアリだと思います。
そういったことを踏まえて、1日のスケジュールを考えてみました。
なお、起床時間は7時にしています。
7時 | 起床、朝の準備 | |
---|---|---|
8時 | 8:00-8:20 前日の復習 8:20-9:00 適当な勉強 |
前日の記憶の整理作業が終わった状態 |
9時 | 適当な勉強 | 重要な決断ができる |
10時 | 暗記科目 | 記憶力が高まる |
11時 | 理数科目 | 最も頭が冴える |
12時 | 昼休憩 | メンタルが最もタフ |
13時 | 苦手科目 | 気分が良くなる |
14時 | ↓ | 目と手の協調能力が高まる |
15時 | 休憩 | 最も頭の働きが鈍くなる |
16時 | 適当な勉強 | 気分が安定する |
17時 | 暗記科目 | 記憶力が高まる |
18時 | ↓ | 体の動きが最も活発で、元気 |
19時~ | のんびり | 頭の働きが鈍くなってくる |
寝る前 | 暗記物 |
いかがでしょうか。単純計算で、これで勉強時間は9時間です。
9時間と聞くと身構えてしまいますが、昼や午後に1時間ずつの休憩もはさんでいるし、19時以降は勉強しないし、何となく自分にもできそうな気がしませんか?
これが、言ってみれば脳が一番喜ぶ勉強スケジュールです。
ただしここでもう1つ、勉強時間の使い方についてアドバイスがあります。
次はそれについて解説します。
こまめに休め
勉強計画を立てる段階で気を付けなければならないのは、休憩時間を設定するということです。
多くの人が特に午後は休憩を考えずにスケジュールを組んでしまいがちですが、休憩無しで4時間や5時間も勉強できるでしょうか。
恐らく難しいのではないかと思います。
2時間くらいやったら疲れてきたから休憩、でも休憩時間にゲームやスマホに熱中してしまって、その後勉強に戻っても集中しきれない、といった経験が誰にでもあると思います。
休憩時間を無計画に取ると、計画は倒れます。
勉強のスケジューリングのコツは、休憩時間の取り方にあると言っても良いでしょう。
私がオススメするのは、50分勉強したら10分休むやり方です。
そして休憩はその時間以外には取らない。
例えば、09:50~10:00に休憩を取る計画だったのに、問題を解くのが長引いて09:55まで勉強していたとしましょう。
この場合は、休憩時間を5分にして予定通り10:00から勉強を再開します。ここで10:05まで休憩にしてしまうと、その後の計画が見る見るうちに崩れていきます。
上で提案した時間割を活用する際も、60分丸々勉強に充てるのではなく、50分:10分の割合でこまめに休憩を入れるのがオススメです。
まとめ
以上、脳の時間割、そしてそれを活用した勉強スケジュールからスケジューリングの注意点まで解説してきました。
勉強の集中力は、生まれ持った才能というより勉強の取り組み方で大きく変わってきます。
ここで紹介した話を是非参考にして、濃密な勉強時間を自分で築き上げられるよう頑張ってください!
参考文献
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
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